HP x2 210 G2 USB Type-CのPower Delivery

 もう少し、早く調べていれば・・・

 ぼくは、小型PC世代なので、TabletはWindows系を使っているのですが、Windows系のTabletは、電源周りに融通が利かないものが多い気がします。Windows系に採用されているTabletはバッテリー周りがノートPCの系統のものが多いような気がしていて、電源周りが独自仕様になっていたり、5V系だと、充電に時間がかかるとか、非力で動作に時間がかかるものが多い気がします。省電力化してきているとは言え、サクサク動くPCを選択すると、何だかんだ、大飯喰らいなんでしょうね。きっとバッテリも大きいものが採用されていて、充電するのに多くの電力が必要でスマホなんかで普及しているアクセサリだとパワー不足なのではと推測しています。スマホのアクセサリ(USB電源系)が使えないと小型のACアダプタや、モバイルバッテリが使えないので、付属の重たいACアダプターを持ち運ぶことになり、スマホと共有できないので、荷物が増えることになります。過去に無理矢理使えないかと、いろいろやったことがあるのですが、結局、供給電力不足で使い回せないことがわかって、諦めたこともありました。

 最近使っている機種はHP x2 210 G2というやつで、2in1タブレットというやつです。こいつも、大きなACアダプターが付属しているのですが(年末年始はこれを持ち歩きましたが・・・)、よく考えたら、電源供給はUSB Type-Cというのが採用されているのを思い出しました。もしかして、他に選択肢があるのでは?ということでいろいろ調べてみました。

USB Type-Cって?

 まず、USB Type-Cについてですが、従来のUSBの伝送測度が上がったくらいのものだろうと思っていたのですが、いろいろ出来ることが増えているみたいです。
下記、サイトに簡単に基本的なところがまとめられています。
(参考)USB Type-C ってなに?- ELECOM | Type-C紹介
 概要としては、下記のようなことが出来るようになるみたいです。
 

  • 高速伝送。
  • パワー・デリバリー対応で最大100Wの給電が可能。
  • オルタネート・モードで、映像信号などが流せる。
  • USB機器認証機能
     

x2 210 G2の対応状況

 HPの情報としてはここに書かれていて、これを見ると、x2 210 G2のUSB Type-Cは、本体充電とデータ転送には対応しているみたいです。と言うことは、パワー・デリバリ機能と言うのに対応していることになります。

パワー・デリバリー機能って?

 パワー・デリバリー機能とは、給電側が複数の電圧/電流の組み合わせを供給できる仕組みを持っていて、受電側の要求に合わせて、給電する仕組みのようです。基本的には、パワー・ルールというのが決められていて、供給電力によって、最低限供給しなければいけない組み合わせが決められていて、必須の組み合わせでは、最低限動作するように作らなければならないということらしいです。つまり、使っている機器に必要な電力値がわかれば、その電力値以上のPD対応の給電機を用意すれば、動くということらしいです。先々、受電側が、充電電圧・電流を直接指定できるような機能も考えられているようですが、現状、このパワー・ルールというのが、電源周りの統一規格のミソみたいです。

x2 210 G2の電源仕様は?

 x2 210 G2に付属していたACアダプターをよく見ると、45W対応で、5V/2A,12V/3A,15V/3Aの組み合わせが供給可能と書かれてました。パワー・デリバリーの概念からすると、45WのPD対応ACアダプタなら動作すると思われます。しかしながら、現段階では、USB Type-Cの規格、パワー・デリバリの規格が、まだ成熟しているとは言えないので、規格通りに作られていないものもが存在する可能性が否定出来ないような気がします。知りたいのは、供給側の仕様ではなく受電側の仕様です。受電側の仕様がわかれば、それに対応している給電機器を探せばいいとうことになりますが、受電側(PC)の詳細仕様は見つけることができませんでした。仕方がないので、USB Type-C 電圧電流チェッカーなるものを購入して電圧、電流を測ってみました。電流値は動作状態により変化すると思うので、測りたい状態を作らないとちゃんと測れないと思いますが、動作電圧くらいはすぐわかりそうです。使い方は簡単で、ACアダプタとPCの間に挟んで接続するだけです。これで測定したところ、15Vで動作していることが確認できました。少なくとも、15V/3A対応機器であれば、間違いなく動作すると言えそうです。
 今までのUSB給電は、電圧が5V一定だったので、供給可能な電流値だけを気にしていれば良かったのですが、パワー・デリバリの場合、電圧が変わるので動作状態の把握が難しくなりそうです。普及してくれば、動作仕様が明記されるようになるかも知れませんが、チェッカーのようなものを一つ持っていると、仕様が不明な場合も動作状態が確認できていいかも知れません。

ACアダプタとモバイルバッテリーを購入してみた

 ということで、15V/3Aに対応しているACアダプタモバイルバッテリーを購入してみました。45W対応機器でも、14.5V/3Aとか書かれているものもあったりするので、供給仕様が明記してあるものを選ぶようにしたほうが無難だと思います。購入したものは、無事動作してます。これで、持ち歩き用の環境が整いました。
 それにしても、5V品と比べると、やはり大きいですね。付属ACアダプターに比べれば、かなりコンパクトにはなりますが、それでも、大きいし、そこそこ発熱もしますね。扱っている電力が上がっているので、仕方がないのですが・・・。
 そうは言っても、数日家を空ける場合に、モバイルバッテリが使えるのは助かりますし、モバイル機器用にACアダプタ1つ持っていくだけでいいので、それなりにメリットはあります。

 モバイルバッテリーには、充電用ACアダプタは付属していませんでした。まだまだ、値段的には、5A品のようにはいかないみたいです。
 あと、意外にUSBケーブルは気をつけたほうがいいかも知れません。ピーク時に流れる電流は3Aなので、細いケーブルだと発熱するかも知れません。今回は3Aを超えることはないと思っているのですが、100W近い機器の場合は5Aまで許容されているので、5A対応しているケーブルを使わないと危ないかも知れません(ケーブルの識別機能も規格としてあるみたいなので、対応している機器だと確認できないケーブルは使えない場合が出てくるかも知れません)。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です