企業の目的と利益

 ほぼ日で、ドラッカーの特集がはじまっています。ぼくは、ドラッカーの本は何冊か読んでみたのだけれど、内容が難しくて、把握出来てないような気がしてます。だから、この特集は、ちょっと楽しみにして読んでいるのですが、「利益とは目的ではない」の項を読んで、疑問に思っていたことの一つが、解けたような気がしてます。
 ぼくは、アメリカなんかで実施されているような、企業というものは、利益を上げることが目的、つまりお金儲けが全てなんだという考え方に対して、疑問を持っています。でも、利益を上げることは、大事で、必要なことなので、上記のことを否定することが出来ませんでした。でも、そんなか、上記の対談を読んで、利益を上げるのは、目的を達成するための手段であり、目的ではない。利益は、目的を達成するための必要条件なんだと気づきました。
 会社を創業するとき、多くの創業者は、きっと、いろいろな思いを持って、会社を創業するのでしょう。そのときの理由つまり、目的がすごく大事なんだと思いました。
 例えば、物がない時代なら、その目的は、すごく分かり易かった。物が溢れる世の中にしたい。物を全国に行き渡らせる目的の必要条件が、会社として利益をあげ、会社を大きくするということに繋がっていく。これは、分かり易いですよね。
 ところで、目的が達成されたら、どうなるのでしょう。今の時代は、物が溢れています。その目的が達成されたら、その会社は次のステップに進まなくてはなりません。現状維持できる状態であれば、問題ありませんが、自社よりも、他社が優れているような状態になったとすると、達成された目的だけでは、苦しくなりそうです。そうなると、会社を変えるか、潰すかです。今の時代は、そういうことに直面しているのかも知れません。
 こう考えてみると、今、すでに満たされていること(達成されている目的)については、これからの目的にはなり得ません。これは、他社がすでにシェアを取り、役目を果たしてしまったことでは、会社としての目的には、ならないことを意味します。それは、何をどのように提供していくのかを考える上でのヒントになっているような気がします。
 何だか、話が散漫になってしまって、うまく書けてないのですが、この、企業の目的を考えるということは、いろいろ大事なことに繋がる話のような気がしています。このことを反芻しながら、いろいろ思いを巡らせてみようと思います。