Wired編集長のクリスアンダーソンさんが書かれた本。別の本を買いに行ったときに隣に平積みされていたので、ついつい買ってしまいました。隣に置いてあった無料商法について書かれた、日本人著書の本はつまらなそうでしたが、この本は、思った以上にロジカルに話しが展開していたので、面白かったです。
(ちなみに、クリス・アンダーソンさんは、ロングテールで有名な方らしいです)
一番知りたかったことは、Web上で展開されているフリーサービスがどのように収益を上げているかということだったのですが、その点についての明確な答えは得られなかったような気がするのですが、なかなか参考になる話が多々ありました。明確な答えがなかったというのは、Googleを除く、無料サービスは、結局のところ、まだ、十分な収益を上げることが出来ておらず、現在模索中という感じらしいです。有名どころの、facebookやGoogle傘下のYoutubeなどは、そのサービス単体では、十分な利益はでてないらしいです。人を集めること、それ自体に価値を見いだしてもらい、大きな企業に買収してもらうことが、サクセスストーリーになっているようですが、買収した企業にて、収益を上げることが出来なければ、結局ビジネスとしては、成り立たないのでは?と疑問符が付いてしまいました。
今のWebで成功するには、マスメディアとしての価値以外の方向性というのは、なかなか難しいのかも知れません。それは、多くの聴衆(ユーザー)を独占できるかどうかということですから、成功するところは、一握りに限られるのかも知れません。これは、あくまで、ビジネスとしてみた場合ですが、成功と失敗の差というのは、とても大きくて、独占状態になれないと、成功しないということなのかも知れませんね。
ただ、インターネットの世界は、まだ、出てきて間もないインフラで、急速に進化を遂げていってますから、今後、どうなるかなんて、予想も出来ないと思います。あるいは、何処かに金の卵が眠っている可能性は、否定できないなと、ぶつぶつと考えてしまいました。
フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略 | |
クリス・アンダーソン 小林弘人
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