海馬-脳は疲れない-

 池谷裕二さんと糸井さんの脳についての対談本なのですが、対談にしては、中身があって、面白かったです。
 今、人工知能に興味があるので、脳の話は、とても興味深いです。その中でも、今回の本は、海馬に注目していて、とても参考になりました。
 海馬は、記憶を司るところで、入力部分になると言われているそうです。人は、刺激を受けると、海馬で神経細胞が構築され、ネットワークを築いていくそうです。この海馬は、常に活動していて、歳を取ってからも、増減しているのだそうです。
 人は、年を取るまでにいろいろな経験を積んでいきます。それらたくさんの経験の記憶が、海馬によりネットワークで繋がると、いろいろなことがわかるようになるということらしいです。
 海馬は、常に活動しているので、刺激がなくなると、神経細胞が減るということもあるそうです。常に、刺激のある生活を送ると、海馬の神経細胞が増え、新たな刺激と過去の刺激が繋がって、成長出来るということになります。これは、歳を重ねたほうが有利という、とても心強いことですよね。確かに、スパーおじいちゃんは世の中に居て、頭のいい人は存在しますよね。
 このお話は、単純に考えると、経験の組み合わせです。各の経験が独立していると、たいしたことにはなりませんが、これらが、繋がると、指数関数的に伸びることになります。本誌では、ちょっと出来る人と出来る人の差が、出来ない人とちょっと出来る人の差よりも、格段に大きい理由にもなると書かれていました。逆に、このネットワークのノードの数が増えるだけで、べき乗で、能力が上がることもあり得るのかも知れません。(単純に経験するだけではだめで、繋がるということが必要ですけどね)
 体力は、歳を取れば、衰える一方かも知れませんが、脳は、あるいは、鍛え続けることが出来るのかも知れません。脳は変化を好む傾向にあるようです。歳を取っても刺激的な生活。これが、キーポイントなのかも知れません。