前のエントリーで、Snap Noteというソフトに行き着いたという話を書いたのですが、このSnap Noteに採用されているファイルフォーマットにSVGというのがあります。SVGという拡張子にお目にかかったことがなかったので、最初、独自フォーマットだと思っていたのですが、どうも、そうではないらしいということに気づいて、ちょっと調べてみました。詳しくは、こちらやこちらを見て頂くとして、このファイル形式は、Visioに使われているファイル形式のようですね。
ぼくは、Visioは使ったことがないのですが、作図ソフトとしては有名ですよね。そういう有名なファイルフォーマットの仕様が公開されているとは知りませんでした。
このファイルフォーマットの良いところは、ファイル自体は、テキストファイルになっていて、XMLというタグベースのファイルフォーマットになっているところです。なので、線などの簡単な図形なら、テキストエディターで書けてしまうという手軽さがあります。
ぼくは、昔、テキストの色や、強調、フォントなどを自由に変えられる、リッチテキスト系のエディターモジュールを作ってみようかと思っていた時期があります。このモジュールを一つつくれば、例えば、今回探した、リッチメモ帳や日記帳など、いろいろなソフトに使える共通ソースが作れると思ったわけです。
この時、フォーマットをどうしようか悩んだのですが、その時、無難な候補として考えたのが、HTMLでした。HTMLもテキスト形式のファイルなので、このフォーマットで書いておけば、いろいろ便利かなと思ったわけです。
でも、HTMLの編集が出来るものを作るということは、結局、ホームページビルダーのようなものを作ることに等しく、独自ブラウザ + 編集機能なものになるわけですから、ちょっと面倒になって、今に至ってしまいました。
ここで、ふと気づきました。HTMLは、素材をレイアウトするには、よく出来た言語です。タグというテキストを書くだけで、いろいろな素材を見栄えよく作ることが出来ます。それを解析して、表示するブラウザを作るのは、とても難しい技術が必要ですが、HTMLを作ること自体は、そんなに難しいことではありません。簡単なものなら、テキストエディターがあれば、作ることが出来るわけですから。これ、SVGとよく似てますよね。では、SVGとの違いは何でしょうか?
それは、HTMLでは、作図が出来ないんです。HTMLの場合、イメージ化したものを別ファイルにして、それを指定の場所に表示することは出来るのですが、その表示した、イメージを別のものに編集することは出来ません。
例えば、四角にかこまれたテキスト文字をJpegなどのイメージにして、それをHTMLで表示することはできます。でも、一度、イメージ化したものは、テキスト情報は失われてしまいますので、文字を変更したいと思っても、変更することはできません。これは、タグで、書いたわけではなく、イメージファイルになってしまっていることが原因です。
ところが、SVGの場合、これをXMLとして、書くことができます。つまり、テキストの指示の中に、この座標に線を引いて、ここにテキストをこの大きさで表示しなさいと指定することが出来るわけです。これは、テキスト指示で、作図が出来ることを意味しています。
このフォーマット、とてもいいと思うのぼくだけでしょうか?ぼくは、常々、テキストファイルは、物足らないと思っていました。もっと、いろいろ装飾できてもいいのではないかと。文字を太くしたり、色を変えられたり、一部を太くしたり、下線や、ラインマーカーなど、装飾したいと思うのは、ぼくだけではないはずです。それが、SVGなら、なんなく実現するような気がします。
これ、メールに乗るようにならないですかね?メールは、確かに、HTMLで送ることが出来ますが、メールにおけるHTMLの最大の欠点は、スクリプトが走るために、ウイルスの驚異にさらされることです。文章ファイルに、スクリプトは、不要だと思います。その点、SVGなら、そういうことにはならないような気がします。(SVGの仕様を吟味したわけではないので、間違っているかも知れませんが)しかも、作図が簡単にできるというのは、大きなメリットになります。いろいろ表現の幅が広がりますよね。デコメや、アスキーアートなどが流行っているくらいですから、ニーズはあるような気がするんですよね。
でも、SVG、実は新しいフォーマットではなくて、普及していないのが現状なんですよね。いやはや、なぜ流行らないのでしょう?スタンダードに成って欲しいと思う規格なんですけどね~。
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