「グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ」を読んで

 もう随分前に、ほぼ日で、対談があって、面白そうだったので、買っていた本なのですが、この間、ちょっとした時間が出来たので、やっと読むことができました。
 「グレイトフル・デッド」というのは、アメリカのロックバンドなのですが、いわゆる、有名どころのロックバンドとは、ちょっと違った戦略をとったバンドらしいです。「デッドヘッズ」と呼ばれる、熱狂的なファンを持つことで、一般的なバンドと逆のことをすることで、(例えば、コンサートで楽曲の録音を容認したり、CDで稼ぐことをしなかったりなどなど)最終的には、ビートルズやストーンズよりも儲けてしまったバンドらしいです。
 このグレイトフル・デッドを分析しているのが、この本なのですが、いわゆる、昨今のフリービジネスと相通じるものがあって、とても興味深かったです。インターネットのような世の中が来るずっと前から実践しているこのバンドは、何も、特別なことをしている訳ではなくて、総じて言えば、ファンを大事にしているということに尽きる気がしました。ぼくは、今回読んだだけでは、恐らくその一部しかわかっていないような気がしていて、いろいろなヒントがこの本の中には、隠されているような気がしています。珍しく、何回か、読み返してみたいと思う本に出会えました。
 この本を推薦しているほぼ日の糸井さんは、とても面白いことをいろいろ試していらっしゃると思うのですが、ほぼ日でどういうことがやりたいのかの一端が、この本を読んで、ちょっとだけわかった気がします。気持ちいいビジネスって、実は、手の届くところにあるのかもしれないなと、ちょっと思ったり、思わなかったりしました。

グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ
グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ デイヴィッド・ミーアマン・スコット ブライアン・ハリガン 糸井重里

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