壁紙が決まったら、のり付きか、のり無しかを選択します。のり付きというのは、業者のほうで、壁紙用ののりを付けてくれて、のり面にフィルムが貼られていて、ロールになったものです。のり付け作業はそれなりに大変なので、のり付きのほうが作業工程を一つ省略出来て楽になります。デメリットとしては、保存が利かないので、基本、使い切る必要があります。簡単な話、のりが乾いてしまうと、基本、使えなくなってしまいます。実は、ぼくは、一気に貼りきることが出来なくて、のり付き壁紙の残りをビニール袋に密閉して一旦作業を終了して、早めに再開する積もりが結局戻るのに一月以上かかってしまったことがあります。幸い、のりは保持されていたので、問題なく壁紙を貼ることは出来たのですが、環境によって変わってくると思うので、間を空けるのはあまりお勧めは出来ません。のりが乾いた壁紙も、小さい範囲なら、のりを付け直せば使えなくはないかも知れませんが、乾いたのりの層を挟むことになるので、品質的に問題が出るかも知れません。また、のり付きは、思っている以上に重くなります。のりはたっぷり付いてきて、それが水分なので、ロールの重量は、それなりに重くなります。ぼくは、自宅で買って、別荘に持ち込んだのですが、運ぶのが、意外にしんどかったです。
のり無しの場合は、のりを付ける工程が入ります。壁紙用ののりの選択肢は、それなりにあって、プロの方が使っていると思われるのりの入手も可能です。プロの方が使っているのりは、水で練るタイプなのですが、これがコツが要りそうな感じで、大変そうです。量もそれなりに作る必要がありそうで(バケツ一杯分とか)、素人がやるには、少しハードルが高そうです。ぼくが試してみたのは、粉末を水で溶くタイプのセルロースのりと、アサヒペンの壁紙用のりです。
セルロースのりは、いわゆるデンプンのりで、水の量をうまく調節すれば、とても塗りやすく扱いやすいのりでした。ただ、乾く前の接着力はそれ程高くなく、先に貼ったところが、剥がれてきて、またのりを塗り直すようなことが何回かありました。のりは壁紙に塗るのですが、壁紙が吸収する分を考慮して、たっぷり目に塗るのがコツだと思います。一度塗ってなじませて、もう一回塗るくらいしても良いかもしれません。普通の垂直の壁に貼る分には使えるのりですが、天井に貼る場合には、初期接着力が低いので、剥がれてしまって使えません(よく見たら説明書に書いてありました)。用途によって使い分けるのがいいかも知れません。
アサヒペンののりは、水で溶く必要がなくて、そのまま塗ることが出来ます。スタンダードタイプと、強力タイプがあって、スタンダードタイプはデンプンのり系で、強力タイプは合成のり系っぽいです。スタンダードタイプは、セルロースのりと大差なくて、粘度がある分、少し塗りにくい感じがしました。普通の壁には使えますが天井には厳しいと思います。強力タイプは、とても使いやすくて、強力と言うだけ有って、接着力も高く位置決めするために仮に貼った箇所も剥がれにくくて、作業もしやすく感じました。値段的には、少し割高になってしまうのですが、素人が扱うにはこののりが使いやすいと思います。ぼくも、最終的には、こののりに落ち着きました(最初からけちらずこののりを使っていれば良かったと思ってます)。
ぼくは、最初、のり付きの壁紙を買って大まかに面を稼いで、その後のり無しで細部を含めて張り替えて行きました。今、考えると、全部のり無しでも良かったかもと思う半面、のり無しだと、作業がはかどらなかっただろうなとも思います(時間がいくらかかっても問題ないので)。状況に合わせて、選択するのがいいのではないかと思います。